kintone導入ワンポイント プラグイン カスタマイズ

kintoneのプラグインとJavaScriptカスタマイズは何が違うの?

By みっちゃん on 6月, 3 2019
キントバ Blog
みっちゃん

サイボウズ公認 kintone エバンジェリスト。kintoneの魅力に取り憑かれ、コミュニティ活動やイベントでの登壇多数。信念は「kintoneを中心としてクラウドサービスをつなぐ事でバックオフィス業務は劇的に改善する!」。

はじめに

kintone(キントーン) の標準機能に無い動作を実現するための方法は大きく3つあります。この記事では、その中の2つ「プラグイン」と「JavaScriptカスタマイズ」について違いを解説します。それぞれの特徴を理解して使い分けることで、kintoneをより効果的に活用することができます。後半では、自社オリジナルのプラグインを開発するヒントや、その方法についても解説します。

3つ目の方法である「外部からのAPI実行」についてはまた別の記事にまとめます。

 

プラグインとJavaScriptカスタマイズは、どちらもkintoneで出来ることを増やすための仕組みですが、この2つをどう使い分けたら良いのでしょうか?それぞれの特徴と使いどころをもう一度整理してみましょう。

 

そもそもプラグインとは?

プラグインという仕組みは、kintoneだけではなく多くのソフトウェアで昔から使われているものです。ベースとなるシステムに後から機能を追加するために、メーカー自身(kintoneの場合はサイボウズさん) が用意する仕組みです。

プラグインには規格が整備されており、規格がある事によってユーザが安心して利用できる仕組みが提供されています。kintoneのプラグインの場合は、Cybozu Developer Network にその規格が整備されています。

kintoneのプラグインは様々なベンダーが開発・販売しており、無料のものから有料のものまで数多く存在します。

 

そもそもJavaScriptカスタマイズとは?

JavaScriptカスタマイズはkintoneの最も大きな特徴の1つで、プログラムをアップロードする事でkintoneに独自の機能を追加できる仕組みです。よく使われる例えですが、ExcelにおけるVBAと同じ役割と理解するのが判りやすいです。JavaScriptカスタマイズを開発する事で、ユーザー自身や弊社のようなベンダが自由にkintoneを拡張することが可能となっています。

JavaScriptというのはkintone専用のプログラム言語ではなく、広くWebシステム開発で一般的に使われるプログラム言語です。一般的に普及しているJavaScriptが利用できるため、kintone専用のプログラミング言語を学習する必要がなくなります。これによって、敷居が低くスタートできることも魅力の1つです。JavaScriptカスタマイズの規格についても同様に、Cybozu Developer Network に整備されています。

 

実は中身は同じ?プラグインとJavaScriptカスタマイズ

ここまでそれぞれの概要を説明してきましたが、実は使っている技術の中身は同じものです。プラグインを分解すると、中ではJavaScriptカスタマイズが動作しています。つまり、kintoneのプラグインは、JavaScriptカスタマイズを1つのパックにして使いやすくしたもの、なのです。

 

複数のアプリで使う場合はプラグイン!

中身が同じということは、どちらを使っても同じ事が実現できるということになります。では、どのように使い分けるのが良いのでしょうか?

プラグインは、複数のアプリで同じような機能を実現したい場合に最も効果が出ます。例えば、どのアプリでも同じルールで自社独自の計算式を適用したい、などの場合です。

JavaScriptカスタマイズで実現する場合、それぞれのアプリに別々のJavaScriptをコピーして作成する必要があります。そのため、もし法改正などで処理が変更になった場合、全てのJavaScriptを編集する必要があります。JavaScriptはダウンロードして中身を確認しないとどのアプリで対象の処理が使われているかを調べる事ができません。プラグインの場合は、プラグイン管理画面で利用されているアプリの一覧を簡単に確認する事ができます。

修正があった場合には、プラグインを最新バージョンに入れ替えるだけで全てのアプリで変更が反映されます。

 

自社オリジナルのプラグインが作れるってご存知でしたか?

プラグインはベンダーから買うもの、JavaScriptカスタマイズと違って自社専用の機能は盛り込むことができない、とお考えかも知れません。実は、kintoneのプラグインは自分で作ることができます!

詳しい方法は、Cybozu Developer Network で詳しく紹介されています。

 

[ 参考リンク : kintone プラグイン開発手順 ]

 

開発ツールをインストールしたり、やや複雑なコマンドを実行する必要はありますが、挑戦してみる価値はあります。プラグインを作れるようになると、自社でのkintone改善の幅が広がりますので、是非ご検討されてみてはどうでしょうか。

 

既存のJavaScriptカスタマイズをプラグイン化することで得られるメリット

同じようなJavaScriptカスタマイズを複数のアプリで使い回ししていると、ちょっとした機能変更の都度、対象のカスタマイズを利用しているたくさんのアプリの設定を開いてJavaScriptを修正する必要があります。これをプラグインにすると、kintone全体の設定画面からプラグインのバージョンを変更するだけで、一度に全てのアプリに変更が反映されます。

また、プラグインは設定がマウス操作でできるため、JavaScriptに抵抗のある利用者でも設定を行うことができます。そのため、社内で使っているアプリで共通的に発生する処理をJavaScriptカスタマイズで作成されている場合は、これらを1つのプラグインにする事で、社内のkintone開発者の手間を減らすことができます。

 

まとめ

kintoneの機能を拡張する「プラグイン」と「JavaScriptカスタマイズ」の違い、使い分けについて説明しました。実は内部では同じ技術が使われていてJavaScriptカスタマイズの発展系がプラグインであることがお伝えできたかと思います。

 

キントバでは、自社オリジナルプラグインの開発や、定額のJavaScriptカスタマイズ開発をサービスとして提供しています。kintoneの開発でお困りの場合は、ぜひご相談ください!

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